介護予防リフォーム
認知症になる前のリフォームが大事
「住み慣れた地域で生活し、なじみの関係を続けたい」
60歳になった時の平均余命は、女性で28年、男性で23年。
超高齢社会に入った日本では、いつまでも健康な状態で我が家で暮らすことが重要であるとされています。
しかし、厚生労働省の人口動態統計データによると家庭内での不慮の事故による死亡数を年代別にみると、65歳以上で急増しています。
子育てや仕事に追われた年数と同じくらいのこれからを豊かに、そして健康に暮らすためには何をしたらよいのでしょうか。ずっと自宅に住みつづけるために、そしていつまでも安心して健康な暮らしを実現するための住まいのリフォームのポイントをご紹介します。
浴室
実は、家の中の一番の危険スポットは「浴室」です。
家庭内での事故死は交通事故死の3倍以上発生しています。そのうちの大部分が浴室で発生しています。転倒や溺死といった浴室での死亡事故だけで、交通事故死の2倍もあります。
浴室では、転倒しやすく、大ケガにつながる危険があります。また温度変化によるヒートショックにも注意しなければなりません。
コンセント
加齢とともに腰痛で悩む人も増える傾向にあります。腰痛は、シニアが抱える痛みの中でもかなり多く、多種多様で痛みの程度もさまざまです。
60歳以上では2人にひとりが腰痛で悩んでいるという統計もあります。
「腰が痛くて毎日の掃除が大変!」「身体の負担を軽くしたい!」そんなお悩みの方も多いのではないでしょうか?
壁面のコンセントは、床のすぐ上の低い位置に付けられているのが一般的です。
しかし使う状況によっては、低すぎて使い難いことがあります。高さや取り付け位置を工夫すれば、より便利で快適な暮らしができるようになります。
例えば掃除。掃除機を使うとき、移動しながらコンセントの抜き挿しをしますが、コンセントが低いと抜き挿しのたびにいちいち屈まなければなりません。この屈む動作は、シニアの方や腰痛持ちの人には意外と辛いものです。
そこで、掃除機用コンセントを高い位置に移動すれば、掃除がぐっとラクになります。 また、床から110cm程度の高さに取り付けられているスイッチと一緒にまとめて取り付けるようにしても壁もスッキリとして抜き挿しがしやすいコンセントになります。 小さな常夜灯を挿すなど工夫次第で便利に活用できます。